柳沼 邦彦|職員インタビュー|郡山地方広域消防組合

柳沼 邦彦

Kunihiko Yaginuma
郡山消防署【高度救助隊】

このオレンジの服を着ていることが、
私の誇りであり、情熱です。

災害現場の最前線で活動

平成6年に拝命。現在は、郡山消防署の救助係で高度救助隊(スーパーレスキュー隊)の隊長を務めています。救助隊は、火災、交通事故、自然災害、水難事故、山岳事故、テロ災害などの現場で、人命救助を主な任務とする部隊です。火災の時にも、消火活動をしながら、助けを求める人がいる現場の最前線で活動します。

子供の頃から憧れていた“オレンジ”

子供の頃、大きな災害や事故のニュースをテレビで見ていると、そこには必ず、懸命に活動するレスキュー隊員の姿がありました。その頃から、レスキュー隊員が着ているオレンジ色の服に憧れていて、それ以来、目標の職業となりました。
拝命後、消防隊、救急隊を経て、救助隊に配属されました。救助隊は、消防活動の中でも最も過酷な現場で活動する部隊なので、救助隊員になるためには、厳しい訓練を乗り越えなければなりません。それに当時は、選抜試験に合格しなければ救助隊員になることができませんでした。挫折しそうになった時もありましたが、合格してオレンジ色の服に初めて袖を通したときの感動は、今でも忘れられません。

3.11でも、培った結束力で乗り越えました

レスキュー隊員としてというより、人生で最も大きな出来事は、やはり東日本大震災です。地震が起きたのは、仕事終え、趣味のランニングをしているときで、感じたことのない強い揺れに襲われ、急いで消防署へ駆けつけました。多発する火災、座屈した建物からの救出、福島第一原発事故への対応などにあたり、それから1週間、家に帰ることなく、活動を続けました。経験したことのない大規模災害に、恐怖と不安を感じながら活動していましたが、誰ひとり任務を放棄して逃げ出す仲間はいませんでした。
日頃の訓練と、コミュニケーションで培った結束力のたまものだと確信しています。連絡すらできなかった家族には、ほんとうに申し訳なかったと、今でも思っていますが、きっと分かってくれていたと信じています。

隊員を守ることも、隊長の責務

私たちの仕事は、24時間交代制です。昼夜を通して丸1日を共に過ごすので、何よりもコミュニケーションを大切にして、職場の明るい雰囲気づくりを心掛けています。
とはいえ、いったん出動となると、危険な現場が待っているわけですから、車両や装備品などの点検や、訓練には厳しく取り組んでいます。これまでに多くの災害現場を経験してきましたが、どの現場でも、「業務遂行中の隊員から、絶対に死傷者を出さない」ということを念頭に置いて活動しています。「指示を待つだけでなく、五感を研ぎ澄ませて危険を察知し、自分の身は自分で守る」──そういう能力を育むのも、私の仕事だと思っています。

自然災害、テロなど、あらゆる災害に備えて

近年は、地震や台風などによる大規模な自然災害が全国各地で発生しています。東京オリンピック・パラリンピックを控え、テロの懸念もあります。救助隊を含めて消防では、あらゆる災害に対して、どれだけの規模なのか、どのような危険があるのかを即座に判断し、行動しなければなりません。 災害現場には助けを求める人がいます。猶予はありません。直ちに出動しなければならないのです。日頃から体力と知識の向上に努め、つねに体調を整えておく必要があります。訓練は厳しく、危険が伴う仕事ですが、助けることができた時の喜びは、とてつもなく大きく、ほかの仕事では、絶対に得られない感動があります。 あなたも、災害に強い、安全・安心なまちをめざして、私たちと一緒に“出動”しませんか。